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フリースクール・フォロの活動のようすを、できるかぎりマメに更新していきます。

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私がフォロでボランティアを始めて、ちょうど1年になる。関わり始めた当初は、自分自身が人とのつながりを持ちたい、という気持ちが強かったが、最近になって、それが変わってきたように感じる。

フォロでは、日常的には、何か特別なことをするわけではなく、ゲームをしたり、追いかけっこ(プロレスごっこ?)をしたりと、子どもたちといっしょに自然な時間をすごしている。私は、ただ、そこにいるだけで、何やら次第におだやかな気持ちになっていく。

フォロに来る以前は、この、「ただ、そこにいる」ということが、どうしてもできなかった。人間関係にはつねに、明るくなくてはならない、積極的でなくてはならない、人から好かれなくてはならない、という「評価の視線」がつきまとっていたように思う。それは、思いこみだったのかもしれない。が、それを正してくれるものは何も見つけられずに、私は大人になった。

フォロに来て、子どもたちばかりではなく、いろいろな人たちといろいろな関わりを持つようになってはじめて、自分が世界の中心にいるわけではない、という当たり前のことに気がついた。それは、フォロが「価値のある自分」を要求してこない場所だからだ。そのことは、理屈ではなく、子どもたちの日々のつながりからも、感じ取っている。

人を尊重すること。人とつながりを持つこと。そんなありふれたことでも、守っていくためには、知恵がいる。この知恵は、たぶん、はっきりとしたかたちを持っているのではなくて、居場所のなかで少しずつ変化しながら、姿を現していくものなのだと思う。

フォロで1日すごしたあと、帰りの電車の中で、いつもいろいろなことを考えている。そんなときに、長い間、胸に抱えていた違和感が、すっと溶けていくことがある。現実には、何も解決していないし、何かが変わったわけでもないのだけれど、それでも、体がまたひとつ、身軽になったような、そんな感じがして、嬉しくて、おもしろい。

これからも、少しずつ変わっていくフォロにつながっていけることを、とても楽しみにしている。ありふれたものを、大事にしていきたい。

News Letter#23/2009.11.25より

私が以前の仕事を辞めて初めてフォロに来たのは9カ月ほど前、2月末だったと思います。半年ほどボランティアをさせていただいて『そろそろ収入を得る途を……』と、あせりはじめた矢先、スタッフとしてフォロに迎えていただけるという幸運に恵まれました。

10年ほど前から、私は今の子どもたちが置かれている状況に関心がありました。残酷ないじめに象徴される、子どもたちを取り巻く過酷な状況を耳にするたび、自分を問われているような気がしました。『なぜ、生まれて10年前後の子どもがここまで追い込まれなければならないのか』―――そして大部分の大人がそのことを『仕方がない』と考えているかのように変わらない目標を生きていることの意味も、私には理解できませんでした。子どもをここまで追い込んでいて、これは『社会』と呼べるのか、そのなかで大人の世代である自分の責任は……そんなことを自問自答してきました。

フォロに新しく来た子どもと接していると、子どもの目が輝き始める時期があるように思います。表情だけでなく動きからも、止まっていた生命があふれ出し始めたように感じる時期があるのです。『フォロに慣れてきた』『また、友だちをつくれる希望を持てた』など、それぞれに理由はあるのでしょうが、その奥に『これまでに比べてここでは、私は私であって良いのかもしれない』と子どもたちが感じている……そんな感じを受けます。自分自身であることを、自分のなかの自然に従うことを許された子どもからあふれ出る、本来持っていた生命力――そんなものを感じます。もちろんその後も子どもたちの試行錯誤は続きますが、私も試行錯誤の途中です。子どもたちといっしょに、どうすれば子どもも大人も生きる喜びを取り戻せるのか、考え続けていきたいと思っています。

News Letter#18/2008.01.01より

プロフィール

HN:
フリースクール・フォロ
性別:
非公開
自己紹介:
フリースクール・フォロは、大阪市にある学校外の子どもたちの居場所です。学校が苦しい子どもたちは年々増えています。学校と家庭以外の第三の居場所は、子どもの命を守るためにも切実に必要です。「フォロ」の意味は古代ローマの広場、フォーラムの語源となったものです。学校に行かないことを否定されず、子どもたちが集い、交流し、さまざまなものをいっしょに創造していきたいと思っています。

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